Mastering Myself

VCとスタートアップ

2018年にGoogle(Alphabet)が買収した企業をまとめる

Wikipediaにこんな最高なリストがあったので、2018年にGoogle持株会社であるAlphabetが買収した企業について深掘りしてみました。

en.wikipedia.org

2005年にAndroidを買収しているように、きっと買収は数年先の事業化を見据えてのものが多いと思うので、ここから数年後にGoogleがどういう世界を描いているのかなという一端に触れればいいなという目論見です。

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(和訳)アトムとビット

USVのFred Wilsonのブログポスト

avc.com

の和訳です(いつもどおりのザックリ感)。このポストは彼の投資フレームワークについて解説した記事です。

簡単まとめ

  • 投資するかしないかの見極めに「アトム」と「ビット」のフレームワーク使ってる
  • 複雑で高価なアトムと単純で安価なビットのどちらに分類できるのか
  • ビットならうまく機能させるのが簡単になる

▽本文

私がどこに投資するべきか、どこに投資しないべきかを考えるために私が長年使ってきた/私たちが使ってきた「アトム対ビット」と呼ぶフレームワークがあります。

私がどこからそれを得たのかわかりませんが、概念は単純です。構築されて市場に投入されているソフトウェアは、ほんの少しのもの(ビット)を扱っているのか、それともアトムも関係しているのか?

ビットに関係しているならば、何かをうまく機能させることがより簡単になるだろうという考えです。アトムは物事をより複雑にし、より高価にします。

90年代に私が最初にこのフレームワークに出会ったとき、フレームワークのおかげで製品がエンドツーエンドのデジタルであったメディアや金融サービスのような分野に集中することができました。そして、インターネットによって真にディスラプトした最初の産業は、エンドツーエンドのデジタル(あるいはそうである可能性)であるメディアや金融サービスだった。

私は何年にもわたりこのフレームワークを続けてき、時々それから抜け出してきましたが、残念ながらそれはいまだに成り立っています。

あなたがおそらく今最も影響力のある技術である機械学習を見れば、あなたはこれが機能するのを理解できます。

機械学習アルゴリズムは、オンライン広告(まさにビット)、オンラインコマース(UI上ではまさにビット)、金融資産の取引(まさにビット)、そして私たちの注意(ビットとニューロン)を大きく変えました。

しかし、アトムが関与している分野では、それほどではありません。ハイテク分野では、完全自律走行車へのタイムラインが他の人々が考えていたよりも長くなるという認識が高まっているようです。それほど驚くことではありません。関係するアトムや生命がたくさんあります。

私はThe Gotham Galによって食事の後に、皿を洗う必要がない日が来ることを辛抱強く待っていました。私はおそらくもっと長く待つでしょう。アトムが関与しているので。

私たちはこれらのより困難な問題に取り組むべきではないと言っているのではありません。我々はすべき。しかし、我々はまた、スケジュールが長くなり、受け入れられるまでの道がより困難になることを理解するべきです。つまり、これらの取り組みは資本集約的になり、理想的には魅力的な評価でよい投資対象になるべきです。でも残念ながら後者はそうではありませんでした。

他の人のお金を投資するときは、タイムラインが最も短く、パスが最も簡単な場所に注意する必要があります。そして、それは私の投資キャリアの全体像にとってはビットでした。

雑感

おもしろかった。いわゆる下記事のようなタイミングの話。 

decentralized.hatenablog.jp

書かれていることやフレームワーク自体はよくよく考えれば当たり前だとは思う。けど、ひと度バズワードが出ると関連の企業にワッとお金が集まってしまうのを見ると、実際にはかなり困難なんだと思う。見極めをするの自体が難しいのもあるだろうし。

ではどうやって見分けるんだろうって考えると、このフレームワークのように現在の技術段階が「ビット」なのか「アトム」なのかという視点、つまり技術から複雑性を理解することなのかな。

僕自身は結構ブロックチェーンについて時間を費やして学んだため、一般的な人たちよりは現実的な目線で「出来ることと出来ないこと」「受け入れられそうor受け入れられにくそう」かは見れるようになったと感じてる。

多分手っ取り早いのは、実際にすでに出てるツールや製品を触ったり、開発環境に触れてみることなのかなと思う。ここは自分のエンジニアの経験が活かせるかもしれない。(日々学びで、怠っちゃアカンですね)

世界トップ10のベンチャーキャピタリストと直近の投資先(後編)

以下の記事の続きになります。 

decentralized.hatenablog.jp

JEFF JORDAN

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  • 年齢:60歳
  • バックグラウンド:経営コンサル→ディズニーで財務担当上級副社長→eBayで買収担当→OpenTable CEO
  • 所属ファーム:Andreessen Horowitz
  • 投資ステージ:シード
  • メジャーな投資先:AirbnbPinterest、Instacart、Lookout、OfferUp(IPO), Nextdoor

直近の投資先

Wonderschool

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  • 事業内容:未就学児向けの幼児教育を教師が自宅で提供できるようにサポート
  • ラウンド:シリーズA(2018.8)
  • 調達額:$20M
Shift

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  • 事業内容:退役軍人のキャリア支援
  • ラウンド:シード(2018.2)
  • 調達額:$4M
Allset

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  • 事業内容:事前支払いでレストランに到着したらすぐ食べられるサービス
  • ラウンド:シリーズA(2017.10)
  • 調達額:$5M

ROB HAYES

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  • 年齢:52
  • バックグラウンド:プロダクトマネージャー→事業開発担当→Palm CVC→Omidyar Networksでベンチャー投資
  • 所属ファーム:First Round Capital
  • 投資ステージ:シード
  • メジャーな投資先:Uber, Square (IPO), Gnip (買収)

直近の投資先

Bowery Farming

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  • 事業内容:自動化技術や機械学習、ソフトウェアによって農業を制御して従来の100倍の生産性で農作物を作る
  • ラウンド:シリーズA(2017.1)
  • 調達額:$20M
Dishcraft Robotics

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  • 事業内容:業務向けに厨房用のロボットを製造
  • ラウンド:シード(2017.5)
  • 調達額:$5.2M
Airware

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  • 事業内容:ドローンのデータ解析・運用システムを開発
  • ラウンド:ベンチャーラウンド(2017.2)
  • 調達額:不明

なお、事業停止してる模様。GoogleのGVやKleiner Perkinsも投資して130億以上集めてた。

ドローンデータ解析「Airware」が130億円を溶かして事業停止へ - THE BRIDGE(ザ・ブリッジ)

RAVI MHATRE

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  • 年齢:51
  • バックグラウンド:経営コンサル→プロダクトマネージャー→Bessemer Ventureでキャピタリストに
  • 所属ファーム: Lightspeed Venture Partners(創業パートナー)
  • 投資ステージ:シード
  • メジャーな投資先:AppDynamics(買収), MuleSoft(IPO), Nutanix(IPO), Kosmix(買収), Natera(IPO

直近の投資先

Magicpin

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  • 事業内容:地域のユーザーとお店が発見、対話、取引を行うためのプラットフォーム
  • ラウンド:シリーズC(2018.11)
  • 調達額:₹1.4B(21.4億円くらい)
ShareChat

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YugaByte

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  • 事業内容:非リレーショナル分散データベースを提供
  • ラウンド:シリーズA(2018.6)
  • 調達額:$16M

MARY MEEKER

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  • 年齢:59歳
  • バックグラウンド:証券アナリストMorgan Stanleyでマネージングディレクター兼リサーチアナリスト
  • 所属ファーム:Kleiner Perkins Caufield&Byers
  • 投資ステージ:ミドルからレイター
  • メジャーな投資先:Lending Club(IPO), DocuSign, Square (IPO), SpotifyIPO), TwitterIPO), Houzz

直近の投資先

Plaid

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  • 事業内容:無店舗モバイル銀行サービスが構築できるAPI提供
  • ラウンド:シリーズC(2018.12)
  • 調達額:$250M

JEREMY LIEW

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  • 年齢:47
  • バックグラウンド:ビジネスアナリスト→戦略企画→AOL Time Warnerでシニアバイスプレジデント
  • 所属ファーム:Lightspeed Venture Partners
  • 投資ステージ:オールステージ
  • メジャーな投資先:Snap(IPO), Affirm, Stitch Fix (IPO), Bonobos(買収)

直近の投資先

Proem Group
  • 事業内容:ミレニアル世代をターゲットとしたオンラインコマースプラットフォーム
  • ラウンド:シード(2018.11)
  • 調達額:$17.5M
Magicpin

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  • 事業内容:地域のユーザーとお店が発見、対話、取引を行うためのプラットフォーム
  • ラウンド:シリーズC(2018.11)
  • 調達額:₹1.4B
Dote Shopping

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  • 事業内容:ファッションのモバイルショッピングアプリ
  • ラウンド:シリーズA(2017.7)
  • 調達額:$7.2M

雑感

以上で前編・後編で分けてまとめたのはおしまい。シードって書いてあってもシリーズCくらいまで投資してたりするものの、シード投資家が大半だった。

個人的にはJEFF JORDANの投資先は特に趣向が合ってていいなと感じた(何様)。
最初にも書いたが、意外にも起業家出身はあまりいなかったのは勇気付けられた。もちろん、起業家だから出せる価値は大きいとは思うけど、VCと起業家では求められる価値は明確に違うんだろうなと思った。名選手が名監督とは限らないみたいな感じ?かな

Benchmark Capitalの特徴

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Dropbox、eBay、Instagram、Yelp、Zillowという名だたる企業に投資してきたBenchmark Capitalについて調べたので、その特徴をまとめます。

基本的にこのForbesの記事をなるべく整理しました。

www.forbes.com

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